引っ越し回顧録①「引っ越しが足りない」

そもそも彼女が仕事を変えたい、という気持ちが強まったことが全てのきっかけ。

長時間労働、休みも不定期になってしまうし、仕事は好きだけど続けるのはしんどい。
「最初の3年」も終えたし、次にいこうかしら…

僕も出勤に往復3時間も使っていることに嫌気がさしていた。

電車の中ではhuluとかamazonプライムとか、時間を潰すことはできたけど、

もう少し自分の時間に使いたい気持ちが募る一方だ。
仕事をしているだけで生きていける時代でもないと毎日のようにTwitterで目に入るし、

もう少し自分で何かできる時間をつくらなきゃいけない。

できるだけ会社の近いところに引っ越そうと決めた。

どうせ結婚する。そう思っている彼女が転職すること。引っ越しを決めたこと。

このタイミングで籍入れちゃって一緒に住んだらいいじゃんと思ったのだけれど、
彼女の兄が1月に式を挙げることが決まった。

タイミングを逸した結婚は後回しに、とりあえず一緒に住むことだけが話が進む。

たりないふたりとたりてる理解。

僕は一人暮らしをしたことがなくて親の庇護下から抜けたことがなかった。

家に帰れば飯がある。悪態ついても洗濯はされていた。

僕には時間はあったけど、生活力がたりなかった。

彼女は同棲を決めても、これからのことを考えている余裕がなかった。

転職をしたくても仕事を探す時間がない。

週6、朝から晩まで働いている状態で、就活もなにもなかった。

大学時代から一人暮らし。すでに7年も経っている。
彼女には余裕がたりなかったけど、生活力はあった。

僕たちは意思決定のロジック、仕事に対する心構え、色調の好み、多くが正反対。

不思議とこれがぶつかりあったことはない。

互いの得手不得手を理解しつつ、やるべきことをやる。

僕はスケジューリングと金銭面での調整をした。

予算計画をつくること。情報の収集を行うこと。選択を迫られたときに決定すること。

彼女が「できない」ことをやっていた。

その分、彼女は率先して部屋を探してくれた。ふとした瞬間に賃貸情報をアプリで眺める。

寝る前の楽しみとして、家具をググってイメージを高める。

僕が「面倒な」ことをやってくれた。

引っ越しプロジェクト始動

たりないふたりの決心はとりあえず、進むことになった。
彼女仕事がほんの少しだけ落ち着く1月以降に引っ越しすることを目標に、
たりないふたりの引っ越しプロジェクトが始まるのだった。


-TARI FUTA-

たりないふたりがなんとか生きていく記録。

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