引っ越し回顧録②「諦めがたりない」

結果からいうと、東京の立川に引っ越した。
ただ、ここを選ぶにはいくつかの諦めと乗り越える壁があった。

なによりも諦めたのは都心へのアクセスの良さ。

もともと埼玉の埼京線沿線にふたりとも住んでいたこともあって、

都心に出るストレスはほぼなかった。参考までに新宿までの所要時間は20分。

免許がたりない僕たちは車がない。僕に至っては免許もない。
そんな状況で電車は都心アクセスの最重要ポイントとなる。
立川への引っ越しを決めるにあたり最も懸念していたのは「中央線」だった。

新宿までは仮に特別快速に乗っても30分。快速なら40分。

単純に考えて倍の時間がかかるこのストレスは

都心に出る機会が多い僕たちには無視できないリスクとなった。

彼女が立川で仕事をみつける保証もないし、仕事探しの壁にもなりうる。

どうせ中央線の沿線ならもう少し都心寄りの場所をと検討もしたが、
立川に至るまでの3つのメリットと諦めがあった。

①立川の圧倒的な生活環境

JR乗降客数ランキングにおいて、立川駅は「15位」である。
住みたい街ランキング常連の高円寺が「21位」、2016年1位の恵比寿は「22位」だ。
実は単純な経済活動の規模でいうと立川の方が高い。

再開発が順調に進んでいることもあり、駅にはPARCO、家電量販店も大規模店が2箇所。

立川の経済を支えてきた「フロム中武」もリニューアルしたばかりだ。
都内唯一の IKEAを構え、何より僕にとっては「極上爆音上映」を武器にした映画館がある。

これだけの生活環境が整った場所であることをリサーチした結果、

「週1の非日常と週6の日常」の天秤が傾いた。

そうなってくると「みんなに立川に来てもらえば良いじゃないか」なんて

都合の良い発想が浮かんでくるのだから不思議だ。

②終電が伸びる

仮に新宿から立川に帰ろうと思うと、これまでの終電から1時間以上伸びた。

これまで断ってきた「もう一杯」に付き合えるようになる。

それは重要なファクターではないけれど、立川に引っ越すための理由として挙げた

③新しい経験を重視

僕は六本木の森美術館が好きで年パスを作ったりしている。

立川に引っ越すことはこの六本木へのアクセス悪化を意味していて、これは地味に嫌だった。

結局、これまでほとんど近寄らなかった中央線に夢を馳せ、言い聞かせた。
「新しい経験がある」
僕たちは東京の西を知らないせいで、立川に不安があるのだと。

中央線を踏破するくらいの意気込みで、六本木への想いを断捨離することにした。

諦めがたりない

たかが数十分をこんなにも忌避するのは、

立川に引っ越すことで通勤がほぼ皆無になることが大きな理由だった。

日常が楽になったのに遊びに行きにくくなるとは何事か!

心の中の叫びが聞こえて、これが落ち着くのは、多少立川で生活してみてからのこと。

今は、この辺の気持ちはだいぶ薄れた。

立川という場所をだいぶ気に入ったのもあるし、今の立地がほぼ完璧だから。

そんなわけで物件探しの話はまた次の記事で。

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